かめの子教室の あゆみ
Ⅰ.かめの子教室の芽吹き
かめの子教室は、障害種別を超えた練馬区の親の会〈ちゃぼとひよこの会〉の、お母さん方の話し合いから生まれました。当時、練馬区の特殊学級(現在の特別支援学級)は、作業学習と体力作りが中心で勉強を教えませんでした。
「それなら、私たち親が勉強を教えてみましょう。」
教職経験のある二人のメンバーとボランティアで、勉強会を始めました。子どもが生き生き学ぶ勉強会は好評で、1976年(昭和51年)から3年間続きました。
Ⅱ.通所訓練事業・かめの子教室
勉強会は練馬区の認可を受けて「通所訓練事業かめの子教室」となり、1980年から2012年まで32年間活動を続けました。
「かめの子教室」という名には、たとえ亀のように歩みがのろくても、少しずつ確実に前進しようとする子どもたちの姿が重ねられています。
開所日は水曜日に春日町児童館で2時~5時、土曜日は練馬区心身障害者福祉センターで1時~3時と3時~5時の2部制でした。知的にハンデのある学齢児(小~高)が10名ずつ30名の定員、子ども2名に対し1名の割で指導員を採用しました。
主に国語・算数の個別学習、子どもによっては教科の前段階の学習を教えました。途中から水曜日に全体学習を始めました。国語・算数だけでなく図画工作、音楽、時にはフラダンスをみんなでやりました。自由遊びや童話の読み聞かせもあり、子どもたちにとって楽しいかめの子教室になりました。
Ⅲ. 放課後等デイサービス・かめの子教室
2012年、厚労省で放課後等デイサービス事業が始まったことに伴い、かめの子教室は通所訓練事業から放課後等デイサービス事業に変わり、2012年9月に現在地(練馬区貫井3-28-6)に開設しました。
開所日は火~金曜日の2時30分~5時30分と土曜日の1時~5時の週5日、対象は療育を必要とする受給者証を持つ学齢児、定員は10名×5=50名となりました。
個別学習と全体学習を中心とする活動は毎日行われるようになり、一層充実しました。
※移転と再出発
教室前の道路が拡張するため、2020年(令2)3月から1年間、富士見台商店街に移転しました。希望者が多かったので月曜日も開所することにし、開所日は週6日になりました。コロナ禍のため休業する時期があり、活動が制限されることもありました。
2021年4月、元の場所に新築されたかめの子教室で、心新たに出発しました。